携帯電話業界で存在感を発揮し続け、よりよいサービスをどんどん生み出しているソフトバンク。ソフトバンクといえば孫正義会長が有名ですが、2021年に新たな社長が誕生しました。その名は宮川潤一さんです。
実家はお寺
宮川潤一さんは1965年12月1日生まれで現在56歳です。実家はお寺ということもあり、大学は仏教学コースのある花園大学を卒業しています。とはいえ、お寺を継ぐ気はさほどなく、卒業後すぐに会計事務所に入り、起業、1991年にはももたろうインターネットという会社の社長となります。1991年にネットのプロバイダーのサービスを始めること自体、珍しい中で手堅い経営を行っていき、様々な会社の社長を歴任していきます。ブロードバンド時代がやってくることを見越して先手を打つ姿勢なども高く評価されてきました。
きっかけは買収
宮川潤一さんは先手を打ってブロードバンド業界で勝負しますが、さすがに速すぎたか、経営破綻を招きます。その際に買収したのがソフトバンクでした。のちにヤフーBBとして全国展開を始めると、宮川潤一さんがその中心人物として存在感を発揮します。当時の孫正義氏からはすでに全幅の信頼をもらっており、現場をすべて任せる存在にまでなります。今回の社長就任でも当初、営業関係の道を歩んできた役員らに任せるのではないかと宮川潤一さんは思っていたようですが、5Gなど技術的な問題で勝負をしていくことになるため、技術畑の宮川潤一さんが社長になるのがいいのではないかという孫正義氏らの判断で、社長に就任しました。
200億円の自社株買い
世間が驚いたのは宮川潤一さんが200億円の自社株買いを行ったことです。あえてリスクを背負うことで事業に対峙する気持ちがとても強いことを示した形になっています。結果的に宮川潤一さんは配当だけで10億円ほどもらえるため、役員報酬より配当でもらう方がお得なのではないかという見方もあるようです。とはいえ、200億円を借り入れてそれを株にすべて使うわけですから、世間が思っている以上に大変な賭けであり、一歩間違えば紙くずになりかねない事態も想定されます。これまで技術的な手をどんどん打ち、30年ほどインターネット業界で最先端を走り続けた宮川潤一さん。ソフトバンクの社長として孫正義氏の期待に応えることができるのか、はたまた応えられないのか、今後の活躍に注目が集まります。
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