1895年創業・老舗茶屋の昔と今
愛媛県松山市。道後温泉で有名なこの町の老舗お茶屋さん。それが株式会社嶋茶舗であり、代表を務めるのが嶋直穂社長。愛媛と四国、そしてお茶を愛する心を持った女性社長です。
嶋茶舗は1895年創業の老舗茶屋です。明治期の創業であり、そのころは天秤棒を担いで、道後に住む人や湯治客、それから旅館などを対象に、お茶の葉を売りに行きました。それが嶋茶舗の始まりです。その名残もあって、今も道後温泉の飛鳥の湯では株式会社嶋茶舗のお茶が振る舞われているといいます。
お茶は日本の文化ですと嶋直穂社長は言います。株式会社嶋茶舗は、道後温泉と共にお茶一筋で歩んできました。時代が移り変わる中、決して変わらない美味しさをお客様にお届けしていきます。
地産地消にこだわった製品
昔は「茶」は高級なものでした。お金持ちだけがお茶を楽しみ、民衆は喉の渇きを癒すためには水を口にしていました。
もちろん、今は違います。現代の生活習慣、そして変化する食生活。その中で「お茶」という存在は、徐々に気軽なものに変わっていきました。「日本茶」「紅茶」「コーヒー」に「炭酸飲料」「ジュース」などなど。飲料の種類も形態も多様化した時代です。
そんな中にあって株式会社嶋茶舗は「日本茶」の味と香り、そして価格にこだわり、美味しいお茶を消費者の手にお届けすることに全力をあげているのです。
嶋直穂社長と株式会社嶋茶舗がキーワードとしてあげるのは「地産地消」というワードです。
茶葉は愛媛で採れたものを厳選して製品化します。売れ筋は「愛媛県産新宮煎茶」。有名な産地である四国中央市新宮村の茶葉をブレンドして煎茶にしたものであり、風味豊かな味わいが自慢です。愛媛県産の茎茶に宇治抹茶を混ぜた「NA抹茶入りかりがね(愛媛県産)」も味わい深い一品で人気の品だそうです。
まとめ~お茶の未来を見つめて
お茶屋さんとして、より良い製品を作ることは大切です。ですが、それだけで現代の人の心をつかむことはできません。日本茶はなじみ深い反面、若い人には地味な印象を与えてしまうことがあるそうです。
そこで嶋直穂社長は多くの人、特に若いお客様に日本茶の味わい深さ、美味しさを伝えようとイベントを企画しました。意外と知らないお茶の保存方法や、お茶を美味しく淹れるための誰もが気になる3つのポイントなどを、気軽に知ってもらおうというものです。
ただ単に茶葉の販売を担うというだけでなく、日本の食文化の一端であるお茶を広く世に広め、そして次世代に残すこと。老舗のお茶屋さんとして、嶋直穂社長と株式会社嶋茶舗は愛媛から全国、そして未来を見据えて日々お茶に向き合っています。
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