箸の魅力
食卓に欠かせない「お箸」。たった2本のスティックですが、色々な使い方が出来て万能のアイテムです。その歴史は非常に古く、7000年前の中国の遺跡から動物の骨で作られた箸の原型が出土しているとか。
現代、日本で使われているのは「若狭塗り箸」が多く、80%のシェアを誇ります。若狭塗り箸とは江戸時代初期に作り始められたものであり、実用と伝統を兼ねた美しい塗り箸です。福井県小浜市で若狭塗箸の製造・販売を手掛ける有限会社せいわ箸店は、店内に400種類の箸を揃えての小売りや通販だけでなく、面白い手法で若狭塗り箸の魅力を発信する会社です。
ただの箸屋ではない
有限会社せいわ箸店が他の箸店と異なるポイントは、自分だけのお箸が作れる体験コーナーを設けているところです。予め用意された6色のお箸から好きなカラーを選び、それを専用の機械を使用して研磨します。削ると中からきれいな5色の色が隠れており、研磨の具合によって色彩が全く異なる仕上がりになります。どのような色合いの箸が完成するかは人それぞれ。作ったお箸は持ち帰ることができるので、観光の楽しい思い出と良いお土産になると好評を得ています。
また、日々使用するお箸で家族の絆を確かめ、楽しい食卓を囲めるようにと作られた「夫婦円満箸」も売れ筋の商品です。お箸に願いを込めて「宝くじ当選箸」「合格祈願箸」というアイデアが光る変わり種お箸も揃えます。
ただの箸屋ではないと自負する有限会社せいわ箸店は、地域貢献にも力を注ぎます。最近、正しい箸の持ち方ができない大人も増えてきました。箸文化を広める為にはまず子供からという視点で、正しくお箸が持てるよう考え抜かれた「六角知能箸」という商品があります。通常、丸や四角という形状の箸を、あえて六角形にすることで自然に正しい持ち方が出来るように工夫されたお箸です。「六角知能箸」は地元の小浜市だけでなく、今や全国9000ヶ所の幼稚園、保育園で使われるようになりました。
笑顔の効果
代表の木越祥和は、地元福井県小浜市に生まれました。好きな言葉は「にこにこ笑顔に福が来る」。にこにこと笑っている人がいると、それを見た人も自然と笑顔になって幸せな気持ちになります。笑顔には人を勇気づけ、元気を与える力があります。だから木越祥和は社長として、いつも笑顔でいることを心がけているそうです。社長の笑顔の効果か、有限会社せいわ箸店のスタッフたちは仲が良くアットホームな社風が自慢という会社です。
若狭は年間約12万人もの数の観光客が訪れる街です。笑顔の社長と仲の良いスタッフたちが手掛ける箸屋は今日もにぎわっていることでしょう。
コメント