柴垣敏久 株式会社AtOff社長 ギャンブルで分かる経営者の向き不向き

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主にWebマーケティングを専門に扱う株式会社AtOff(アットオフ)で代表取締役社長を務める柴垣敏久さんは、ギャンブルで経営者の向き不向きがわかると力説しています。一般的に考えられるギャンブルは、大金を賭けて勝負に出たり、借金をしてでもやろうとしたり、ネガティブなイメージです。しかし、何事も程ほどであれば健康を害することはないように、ギャンブルに関しても程ほどの付き合いができる人は、自分を律することができる人なのです。ギャンブルと経営者の関係性が、うまくいくかいかないかを左右すると柴垣敏久さんは考えます。

ギャンブルで大失敗した男から学ぶこと

柴垣敏久さんは、まずギャンブルで失敗した男から学ぶべきことが多いと考えています。その中で柴垣敏久さんが挙げたのは、大王製紙で会長を務めていた井川意高氏です。井川意高氏は1964年7月28日生まれで、57歳、エリエールでもおなじみの大王製紙の創業家の3代目でした。途中までは社長としての辣腕を発揮し、結果を残し続けていくのですが、2010年から雲行きが怪しくなります。最終的に会社から100億円を借り入れ、結果的に会社から追い出されてしまうのです。

井川氏はギャンブル依存だったとされ、それがこれだけのお金を動かしてまでギャンブルに走らせた要因とされています。ギャンブル依存になってしまうと、ギャンブルで負けたお金を何とかして取り返そうとします。すると、さらにお金を入れ、それが負けにつながり、さらなるお金を入れようとする負のスパイラルに入りがちです。柴垣敏久さんはこの状態こそ、経営者として向いているかどうかを左右するポイントだと考えます。

事業展開をする中で、赤字になる分野は必ず出てきます。この赤字が会社の屋台骨を揺るがすのか、はたまた一時的なものでむしろ大きな利益をいずれもたらすものなのか、この判断を迫られます。無理に追いかけても傷口を広げるだけ、かといって、すぐに諦めれば痛い目を見る可能性もあります。このあたりの判断がうまい人は、傷口を広げない、可能性を諦めない、その両方を追える人になっていくと考えます。

ギャンブルはリスクマネジメントの勉強になる

ギャンブルは基本的にリスクマネジメントの連続です。先ほども紹介したギャンブル依存では、リスクマネジメントが一切できず、結果としてやってはいけないことをやってしまいいがちです。ギャンブルにおけるリスクマネジメントはいかに負けず、いかに利益を出すかの連続です。例えば競馬の場合、1点買いをすれば、当たれば絶対に負けません。しかし、1つしか買わないのでそれが来なければ負けますし、その可能性は買い目が少なければ少ないほど高まります。確実に当てるのであればすべての買い目を買えばそれで済む話です。ただ今度はお金を投じた割に戻ってくるお金が少なくなり、結果的に損をする、いわゆるトリガミになる可能性も出てきます。

リスクを減らしながらも確実に仕留め、あわよくばまとまった儲けを出す、これがリスクマネジメントであり、経営者には大事な要素です。時に大勝負に出る場合もありますが、これには覚悟が必要です。たとえ負けても割り切れるかどうかにかかっています。会社経営でも時に勝負に出ないといけないことがありますが、その時に万が一失敗しても割り切れるかどうか、割り切れそうにない人は経営者には向いていないのではないかと柴垣敏久さんは考えます。

ギャンブルをしない経営者も向いていない

人によってはギャンブルを一切しない、むしろ毛嫌いする人もいます。こうした人間も柴垣敏久さんは経営者として向いていないと主張しており、農家でもそんな人はいないのではないかと多少の暴論を主張するほどです。ギャンブルをしなければ当然負けることはありません。ところが、会社に置き換えれば常に安全志向であっても、成長度はたかが知れており、環境の変化に耐えられない可能性が出てきます。農家の場合、毎日畑に出て仕事をして汗水を流して働いているとギャンブルの要素はなさそうに見えますが、天候に左右される時点でリスクマネジメントが必要です。まして日本は天変地異に襲われやすいエリアです。何のリスクも考えず、実直に生きていたとしても、容赦なくリスクは襲い掛かります。このマネジメントをしていないために大損をすることだってあるのです。

これが家庭菜園レベルならいいですが、台風、水害、地震で今まで育ててきたものが無になることもあるでしょう。ギャンブルをしている人であれば、保険をかけて備える、早めに収穫して全滅を避ける、色々な方法を考えるはずです。ほどほどにギャンブルを行い、リスクマネジメントを考えて勝負に出られ、時に割り切って大勝負に出られるかどうか、これが経営者に求められる資質であり、鍛錬を重ねることは誰にでもできるのです。

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