創業70年のおかき屋
小売店に種類豊富に並ぶ「おかき」や「あられ」。おやつによく口にするという人も多いのではないでしようか。おかきの原料は餅米であり、餅を小さく加工して乾燥させたものを炙ったものです。醤油を塗ったり、海苔を巻いたりと、様々な加工を施されて商品化されます。
名古屋市北区に1952年創業した株式会社白木は、あられやせんべいといった米菓や、お茶漬あられなどを製造する会社です。有限会社白木米菓を経て、1997年に株式会社白木に組織変更して現在に至るという創業70年近い老舗です。取引先は百貨店や専門店。お茶漬け海苔メーカーやホテル、居酒屋などの外食産業などであり、全国的に知られた存在でもあります。本店、五反田工場店舗だけでなく、近年では通販にも力を入れており年商は何と6億6000万円。工場や物流センターも抱える大きな企業に成長しました。
「本物のあられ」作りとは
株式会社白木は創業以来、一貫して「本物のあられ」作りをうたっています。機械化が主流のお菓子業界で、白木はあくまで「手作り」にこだわります。それを支える従業員はパートアルルバイトも合わせ120名ほどであり、従業員の平均年齢は約60歳。ベテランが多く、白木のあられの品質は彼、彼女たちが支えているといっても過言ではありません。
「美味しい笑顔をお客様へ」が合言葉。美味しくて、健康にも良くて安全安心な商品をお客様にお届けできるように努力を惜しみません。昔ながらのあられ作りである杵搗き、セイロ蒸し、石窯での焼き工程という古来からの製造方法に則った作り方で、機械では出せない人の手のぬくもりが感じられる商品を目指します。
こだわりは素材にもおよび、原材料はもちろんメイドインジャパン。餅米は佐賀県産のヒヨク米、海苔は有明産海苔、四国の吉野川産青のり、和歌山県産山椒といった具合に確かな品質の材料を惜しみなく使用してつくられた商品は、素朴な味わいの中に素材の旨味と手作りのあたたかさが感じられる逸品として好評価を得ています。
看板商品は「ごぼうあられ」。繊維をたっぷり含んだごぼうは健康にも良く、これをたっぷり餅に挽き込んだあられは、表面はあっさりとしたサラダ味でありながら、噛めば噛むほどごぼうの旨味が感じられると一番人気を誇っています。送り物としてはもちろん、自宅用に買い求める人も多いとか。
社長・白木一郎のあられ愛
株式会社白木社長の白木一郎は、京都のあられ屋で3年間修業を積んだ経験の持ち主でもあります。3代目としておかき作りの現場に飛び込んだのが1990年のこと。あられへの愛情とこだわりは誰にも負けません。味、そして素材に決して妥協することなく、本物だけを追求してきました。創業100年を目指して、機械に頼らないお菓子作りへの情熱を燃やし続けます。
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