武田浩之 有限会社真京精機 代表取締役社長~「人」を大切に仕事をしよう

会社

「ものづくり」を支える企業

「ものづくり大国」日本を支える中小企業。確かな技術で産業を支える存在です。
1978年、栃木県で農村工場として発足した有限会社真京精機もそんな頼もしい企業のひとつです。創業以来、進化する時代の中で多様化するニーズに合わせて加工の技術を磨き、現在では自動車部品や電化製品、冷却部品の加工など精密部品切削加工業を主に請け負っています。
社長である武田浩之が掲げる「どんな仕事も断らないこと。果敢にチャレンジしよう」というモットーの下で、たった1つの依頼から月間20万個という大量発注までこなします。

「人を大切にする企業」

確かな品質で支持を集める有限会社真京精機ですが、地元栃木のみならず全国でも有名な会社です。2016年厚生労働省が選ぶ「新・ダイバーシティ経営企業100選」を受賞。同年、「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」の審査委員会特別賞に選ばれたりと、創業からの受賞歴を並べると多数に上るのです。
障がい者雇用に定評があり、それが数々の賞を受けた理由でもあります。地元で仕事を探している障がいを持つ若者を雇用し、マンツーマンで親身になって仕事を教えます。若いスタッフが多く、障がいを持つ社員と、そうじゃない社員が共に笑顔で生き生きと仕事に取り組んでいる姿は、今後の日本の理想を具現化しているという声もあがっています。武田浩之と有限会社真京精機は「人を大切にする企業」として評価されているのです。

「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」の受賞スピーチで武田浩之は「世の中に必要でない人はいない」と言い、多くの参加者たちに感銘を与えました。ものづくりではなく、大切なのは「仕組み作り」。ひとりひとりに合わせた仕組み作りをすれば、障がいの有無に関わらず誰もが働きやすい職場になる筈だという言葉は、他業種の経営者たちも頷いたことでしょう。
自社で働いてくれる障がいのあるスタッフたちへの深い愛情が感じられる物腰。そして、栃木の訛りが混ざった自然体な喋り方に人柄がにじみ出て、武田浩之の言葉は深く心に残りました。

経営者の目的、そして人生の目的

仕事内容のみならず障がい者雇用でも評価を受ける武田浩之にとって、会社とは、そして経営とは何でしょうか。経営者の目的は「還元」であり、そして人生の目的は他者を助けること──武田浩之はそう言い切ります。
人は助け合いながら成長し、そして社会を維持し合っていきます。会社を経営する自分のような立場の者は、人々が働きやすい環境をつくる努力を惜しんではならないという意味です。
有限会社真京精機は働き方の見本となるような企業ですが、このような会社が日本中に増えていけば社会も優しく暮らしやすくなるのかもしれません。

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