太田清利 株式会社ざびえる本舗 代表取締役~南蛮文化の香りを全国へ

会社

ザビエルを偲んで

「ざびえる」という名前を知らない人はいないでしよう。パッと思いつくのは、日本史の教科書でおなじみのフランシスコ・ザビエル。16世紀のカトリック・イエズス会の宣教師で布教のためアジアに向かい、その過程で日本を訪れキリスト教を広めた人物です。それは、多くの日本人にとっては、西洋文化との初めての出会いでもありました。
1551年(天文20年)ザビエルは豊後の国を訪れました。現在の大分市である府内の街で布教を行うと同時に、学校や病院を建て、進んだ西洋文化を民に広めました。そのため、ザビエルは、今でも大分に住む人にとって身近な存在です。彼を偲び、その功績を称えるために作られた「ざびえる」という名のお菓子は大分県の代表銘菓として有名です。
色々な「ざびえる」が作られる中、とりわけ評価を受けたのは2001年誕生した南蛮菓「ざびえる」です。製作したのはその名も「株式会社ざびえる本舗」。2001年1月「有限会社 ざびえる本舗」として設立し、その3か月後に南蛮菓「ざびえる」の販売が開始されたので、まさに「ざびえる」の為の会社と言っても過言ではありません。

数々の銘菓

「株式会社ざびえる本舗」の銘菓「ざびえる」はバター風味あふれる洋風の皮に、餡が包まれたお菓子です。餡は2種類。「銀」は純和風で上品な甘みの白餡。「金」はラム酒風味のレーズンがちりばめられた大人の味。12個入で1,080円という手頃な価格設定と、確かな品質。賞味期限が30日と長いこともあって、手土産に最適と支持を集めています。
「ざびえる」だけではありません。バイオレットリキュールという珍しい材料を使った「瑠異沙」はスミレの花の香り漂う女性人気抜群の可愛らしいお菓子です。他にも「豊のたちばな」や「月さらさ」など、和の優しさと洋の甘さが融合したお菓子を次々と発売していきました。どれも南蛮の香り漂う銘菓で、九州土産にぴったりと評判です。

「ざびえる」を全国に広めよう

「ざびえる」を中心に、資本金1000万円で始めた株式会社ざびえる本舗は、年商6億8000万円を誇るまでに成長しました。全国に販売網を張り巡らせる生協での販売、都市部のデパートへの店舗進出など、社長の太田清利以下従業員たちは「ざびえる」の認知度アップに懸命に奔走しました。
美味しさと品質には自信があるものの、どうやったら全国のお客様に分かってもらえるか──考え抜いて自社ホームページで製作工程を画像付きで公開することを決めました。お客様に安心して食べていただけるようにHACCP方式という品質管理法に準拠して製造を行っていることを、広く周知したのです。
小さなお菓子に込められた歴史ある南蛮文化が、現代人の団らんに彩りを添えられるように願いながら日々「ざびえる」を広めるために活動をする太田清利社長。その座右の銘は「お客様を裏切らない・従業員を裏切らない・自分を裏切らない」というものです。

コメント