新聞や雑誌、ラジオよりもネットでの広告の方が稼げる時代を迎え、これまでの広告の常識が通用しない時代を迎えています。ネットでの広告といえばSNS広告が有名ですが、リスティング広告も注目を集めており、いかに有効的な活用をしていくかが大きなポイントになってきます。しかし、リスティング広告のメリットだけでなく、デメリットを知ることも大事であると主張するのが、アシストマーケティングで代表取締役社長を務める森田香央里さんです。森田香央里さんが考えるリスティング広告のあるべき姿とは何なのでしょうか。
リスティング広告ですぐに結果を出そうとするのが間違い
リスティング広告を扱う際、森田香央里さんは気を付けていることがいくつかあります。それは、広告を出稿してすぐに数字を追いかけないことです。リスティング広告のいいところは、効果検証を行いながら改善を重ねていくことで、効果の最大化を目指すことができる点です。広告を出しちゃったらそれで終わりなのではなく、反応を見ながら工夫を重ねていき、効果が非常にある広告へと進化させることができます。一方、進化の途中はなかなか効果が出てこない時期なので、すぐに結果を求める人にとっては向いていないやり方とも言えます。
森田香央里さんがリスティング広告を手掛ける際には、最初にクリアすべき目標を小さめに設定するんだとか。段階を重ねて徐々に効果を高めていくことで、効果の最大化を目指すプロセスが明確に示され、クライアントも納得しやすいそうです。このプロセスがわかっているか、分かっていないかで満足度もだいぶ変わるのだとか。ただ単に広告を出せばいいのではなく、その商品やサービスの魅力を端的に、イメージしやすくしていかなければならず、すぐに100点の結果を出すのは大変です。
ニーズがぼんやりとしているうちはやるべきではない
森田香央里さんの会社、アシストマーケティングには広告を出してほしい、どのような広告が効果的かなど、様々な要望、相談が多くの企業から舞い込んできます。ネット広告が盛り上がりを見せていることを知った経営者などが相談にやってくるケースもあり、SNSで華々しく広告を打ちたい、リスティング広告で検索されたらトップページに出てくるようにしたいと語る方も多いようです。ただ、そのようなざっくりとした状況では、ネットに広告を出す意味がないことを森田香央里さんは主張します。
リスティング広告は、ユーザーが検索したワードに関連性のある広告が表示されます。ユーザーはどんな時に検索をするかといえば、そのワードに関することで悩んでいるケースがほとんどで、問題解決のために必要な材料を揃えようとしています。少しでも情報を求めている時にリスティング広告があれば、すぐにその問題を解決できるかもしれません。ユーザーからすればたとえ広告であっても、悩みが解消できれば、そのサービスや商品を利用する可能性が出てきます。ユーザーが悩んでいる事柄を考慮し、それを踏まえた広告を打てるかどうかが大事なのです。
では、ユーザーが何を気にしているのかをどのように把握するのか、これがマーケティングの部分です。同業他社も同じようにリスティング広告を打っているのであれば、それに乗じた作戦をとるのもいいでしょう。また同業他社のリスティング広告でイマイチピンと来なかった場合、リスティング広告として正解とは言い難い一方、リスティング広告以外の選択肢も考慮すべきです。ニーズがぼんやりとしているとなかなか的を射た広告は作りにくく、注意が必要です。
全世代が調べると思ったら大間違い
ネット広告が全盛となり、全年代でインターネットが使われる時代となっており、様々な業者がリスティング広告を活用しようとしています。リスティング広告の場合、検索されなければ意味がありません。むしろ検索を積極的に行う世代がターゲットになっているのか、それとも、なっていないのかは実はとても重要です。特に10代20代の若い世代は検索エンジンで検索しないようになっており、森田香央里さんもこの事実に驚いたことがあるんだとか。
どこで調べるかといえばSNSで調べることが多く、わざわざ検索するぐらいならSNSでサッと調べた方が早いというわけです。結局、ビジネスっぽいものを若い世代は敏感に反応するので、自分が悩んでいることに効果的に対応してくれるのかがわからないのかもしれません。それぞれの世代で問題解決に向けてのツールや考え方は決まっています。宣伝したい商品やサービスを使ってほしい世代でも、必ず問題解決をサポートするツールはあります。それが検索エンジンなのか、別のツールなのか、これを考えてリスティング広告を検討するべきではないかと森田香央里さんは考えます。
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