宮沢和樹 株式会社林風舎代表取締役~「雨ニモマケズ」花巻から賢治の思いと共に

会社

花巻が生んだ宮沢賢治の店

岩手県花巻市大通りに瀟洒な洋館が建っています。教会を思わせる小ぢんまりした建物で、静かに花巻の町並みに溶け合っているお店です。
ここは株式会社林風舎。宮沢賢治の店という通り名で地元の人に認知されている会社で、花巻が生んだ天才・宮沢賢治に惚れこんだ宮沢和樹が代表取締役を務めます。

宮沢賢治が描いた「日輪と山」という印象深い絵画が出迎えるこのお店で、賢治のグッズ販売などを手がけている宮沢代表。貧しい人たちに寄り添った賢治の心や、その繊細な作品はいつの時代のどんな人にも愛され、人に活力を与えるものです。
宮沢代表は賢治の思いを今に届けるため、この小さな店を中心に花巻の街を優しく包もうと日々励んでいます。

林風舎へようこそ

ヨーロッパを思わせる落ち着いた雰囲気の店内は2フロアーに分かれています。
1階は宮沢賢治のグッズや小物、雑貨などが並び、手に取ってみることもできます。賢治の作品の印象的なシーンをモチーフにしたアクセサリーなどが人気を博しているとか。

階段を登ると、まず視界に飛び込んでくるのはグランドピアノです。クラシックのミニコンサートが定期的に開催される中、このフロアーは紅茶などをいただける喫茶室となっています。ヨーロッパ風の洒落たテーブルと椅子に座って賢治に思いを馳せるひととき。大切な存在を思う時間にぴったりではないでしょうか。

賢治への思い

宮沢和樹代表が賢治グッズを次々と考えだし、このような素敵なお店を開いたのには理由があります。
「雨ニモマケズ…」というフレーズを知らない人はいないのではないでしょうか。賢治の有名な詩なのですが、実はこれは作品として作られたものではなく、賢治がその時の心情を自分の手帳に書き留めたものであるといいます。手帳にはこの詩だけではなく、多くの印象深い言葉が綴られているといいます。
この「雨ニモマケズ…」の言葉が賢治の代表作のひとつとして、今も多くの人の心に響いているのは周知の事実です。
東日本大震災で大きな被害を受けた花巻に住む宮沢和樹代表の心にも、賢治の思いは届きました。宮沢和樹代表は、この「雨ニモマケズ…」と書かれた賢治の創作手帳の復刻を決意します。
賢治が手にしていた雰囲気をそのまま、多くの人に味わってもらうため、色調や形態など細部にまでこだわりました。宮沢和樹代表の発案で、賢治の詩の内容を分かりやすい活字にした冊子も付けての販売でした。
賢治を身近に感じると、全国から好評価を受けているといいます。

まとめ~花巻から賢治と共に

東日本大震災で大きな被害を受けた花巻の町。
だからこそより深く届く賢治の言葉。そしてその思い。宮沢和樹代表は、賢治の言葉とグッズを通じて、たくさんの人に温もりを届けたいと願っています。
花巻から賢治と共に──宮沢和樹代表の思いは優しく全国に届きます。


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